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      ヌピナイ川〜ピリカヌプリ同行したTさんからの写真

 

 

山行中、いたるところでヒグマの糞を見る

 

■ 右岸林道を利用する登山者が多いのか、林道終点からクマの沢へは明瞭な踏跡ができつつある。だが、付近にはヒグマが多いとのこと。慎重に行動したいところだ。

■ 507m二股から先、沢相は一変する。

■ 最初に現われる雪渓、いよいよヌピナイ核心部への入口である。

右側から雪渓上へと上がり、左側から右岸の踏み跡へと下るが、降り口が宙に浮いていてヒヤッとさせられる。

■ 中の通過が不可能なゴルジュが現われるが、ここの右岸には巻き道があり、知らず知らずのうちに通過している。ヌピナイ川遡行の難易度は、「北海道の山と谷」(北海道撮影社刊)では!もしくは!★と評価されているが、仮に巻きルートがないとしたら、かなり厄介な沢といえるだろう。

 

■ 日本一の清流といわれて久しい歴舟川、支流のヌピナイ川もさすがに透明感は抜群である。この滝には以前、右岸側に巻き道があったが、かなり脆いこともあってか現在は一般的に左岸側が登られているようである。また、以前と比べてもかなり登りやすくなったように感じる。(F3)

■ 前述の滝の上部から滝壺を見る。以前はここの落ち口を通過して右岸側へ渡り、高巻きルートへ登って行くのが一般的であったが、今は渡る人間は誰もいない。ヌピナイ事故から9年目、沢の地形は刻々と変化している。

■ 次の滝から、いよいよ核心部ともいえる高度感のある高巻きの開始となる。そのまま進んでしまうと行き過ぎで、左岸側(右側)へ取り付くと踏み跡がある。

■ この草付きのトラバースが一番嫌らしい。油断して体勢を崩そうものなら滝壺へまっさかさまとなろう。土が剥げ落ちたところもあり、慎重な通過を強いられる場面である。だれが設置したものかは判らないが、数ヶ所にボルトが残置され、細いローブも掛けられている。ボルトの使用には当然のことながら確認が必要で、ロープへの不用意な加重は絶対に避けた方がよい。

■ ヌピナイ川を一躍有名にした七つ釜。白い岩床に透明感のある水流がエメラルドグリーンの神秘的な景観を作り出す。

■ 七つ釜下部の釜は透明感抜群で、さすがに日本屈指の渓谷美といえる。この撮影場所から上流部への下降も高度感があり、緊張を強いられるポイントといえる。

■ この夏は例年になく多くの雪渓が残っている。中の通過も考えるが、やはり気持が良いものではない。この雪渓は右岸側(左側)から雪渓上へ上がり、左岸側から川床へと下った。途中2箇所に幅1mの亀裂が走っていた。

■ さすがにスノーブリッヂもここまで薄くなると、中の通過も雪渓上の通過も嫌らしい

■ 前方の二ヶ所の雪渓を過ぎれば上二股となる。

■ 雪渓を巻いて流れへ下る。流れの透明感と落下する水流の迫力は、まさに静と動の世界であり、ヌピナイの持つ醍醐味そのものといえる。

■ 光の加減か、ここの釜の色は青色に近い感じである。いずれにしても美しさは抜群である。

■ ゴーロ帯を過ぎるといよいよピリカへの最後の登りとなる。枯れ滝が何ヶ所か現われるが、草の斜面の中には明瞭な巻き道がいくつもあり、高度をどんどん上げて行く。心躍るひと時である。

■ 主稜線手前で一休み、ソエマツ岳を望む。ピリカ〜ソエマツの縦走はけっこうなアップダウンがありそうで大変だろう。日高山脈特有の、ガスが国境稜線を越えて滝のように下る様子も見られる。

 ■ ピリカヌプリ頂上にて    

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