岩山(1121.0m)
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林道脇の少し広くなった地林道脇の点に車を止める |
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集材路を利用して岩山頂上を目指す |
1/25000の地形図「大函」を見ると、3つの山名が記載された山がある。屏風岳が一番大きく、樹海峰がそれより二周りほど小さく、岩山はただのコブに過ぎない大きさである。コンタを数えても百数十m程度の標高差しかなく、“登山”と呼ぶには少々おこがましい感じであり、どう見ても展望など期待出来そうもない。実際、登り開始地点から見ても、頂上部は樹林の塊にしか見えない。もし、この山を目指すことがあるとすれば、測量のためか林業関係者が仕事で登るかくらいであろう。
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岩山・三等三角点とマグナムスーパードライ |
林道脇の少し広くなった地点に車を並べ、いよいよ登山開始である。浅いペンケチャロマップ川の流れを渡ると集材路が奥へと続いている。傾斜はきつく、少々荒れ気味であり、現在は使われてはいないようである。新雪が薄っすらと積もっているが、さすがにこの人数では、踏跡が直ぐに登山道のようになる。概ね集材路沿いに進むが、所々でショートカットして登って行く。ルートが極端に短いと知って登っていることもあり、逸る気持ちを抑えれば抑えるほど逆に長く感じられるから不思議だ。やがて、この山の核心部である岩壁が現れる。ここからは熊ぷ〜さんの愛犬エルも怖がったという急登となる。ここは右側の鞍部から木々に摑まって攀じ登る。
この山の頂上部は二ヶ所に分かれていて、直接南側へ登ることも可能である。南側ピークからの展望は、地形図上からはとても想像できないような広がりで、事前の情報も無く訪れた登山者は思わず歓声を上げずにはいられないだろう。大勢で訪れるには少々狭いが、それだけに いかにも“頂上”といった感じを味わうことができる。
藪山を好む登山者は心の何処かに、自分だけの理想のピークを発見したいという願望があるように思う。藪だらけで、どうせ頂上も藪の中と思いつつ、このような頂上へ飛び出したときの喜びは、とんでもない掘り出し物を発見した喜びと共通するものがある。この岩山頂上の魅力の秘密は、展望も然ることながら、20mくらいはありそうな岩峰上の高度感にもあるような気がする。表大雪の山々をはじめ、樹海峰、屏風岳、ニセイチャロマップ岳、支湧別岳、武利岳、武華山など、山座同定の材料には事欠かない実に雄大な眺望だった。
【参考コースタイム】 林道・岩山取付き 7:50 → 岩峰取付き 8:05 → 岩山頂上 8:20、〃発 8:45 → 林道・岩山取付き 9:00 (1時間10分)
【メンバー】熊ぷ〜さん、エル、EIZI@名寄さん、Oginoさん、Inoueさん、北見山岳会の皆さん、saijyo、チロロ2、チロロ3(旧姓naga)
■■ 山行写真 ■■
岩山ピークの南側は高度感抜群
屏風岳が真正面に見える
黒岳付近を望む