<戻る

      ツ峰(789.5m)  

 
四ツ峰は五つのコブからなる

四ツ峰は五つのコブからなる   道道1号から

1/25000地形図 「手稲山」

やっと見つけた除雪スペースに車を停める
ヒクタ峰もひときわ高く望まれる
頂上から百松沢山(左)と烏帽子岳(右)
頂上へもう一息
四ツ峰頂上にて
定天は迫力ある姿を見せてくれた

四ツ峰の名を始めて目にしたのは、私が小学生の時である。集めていた1/50000地形図にその名があり、かなり奥深い山といった印象があった。当時は当然のことながら札幌湖は存在せず、小樽内川(当時はオタメガワと呼ばれていた記憶がある)沿いに走っていた道道1号線(小樽〜定山渓線)からはけっこうな標高差のある山であった。この山は読んで字のごとく、四つの峰からなっているが、正確には五つのコブからなっている。札幌湖沿いの新設された道道一号線を通ると四ツ峰トンネルという名称のトンネルがあり、地形図のみで知っていた名称が直接目の前に現れた時の感動は記憶に新しい。

今回は滝の沢大橋手前の展望台に車を停め、滝の沢沿いの林道からのアプローチで計画する。このルートは距離は長いが傾斜が緩いため、多くの登山者に親しまれているようである。4年前にもこの山へ登ったが、この時は四ツ峰トンネルを越えた最初の尾根から取り付いている。頂上では滝の沢林道から登ってきたというパーティに出会っているが、冬場のトレーニングで気軽に登るには格好の山となっているのかもしれない。展望台は除雪されているものと期待して行ってみるが、期待は見事に裏切られる。数日前からの降雪によって除雪が追いついていないようである。であればと4年前の取り付き地点を目指すが、ここも除雪されておらず、駐車スペースの確保ができない。結局、さらに進み、除雪車の回転場となっている小さな除雪スペースを見つける。地形図を見てみると、結果的には頂上への最短ルートと思われる尾根の取り付き地点であった。それにしても冬場の駐車スペースの確保は難しいものである。この時期は最初から自分で除雪して駐車スペースを確保するくらいの計画でなければならないようだ。

駐車地点の前には二つの尾根がくっ付くように張り出していているが、最短ルートであるが故に取り付き地点の傾斜は険しい。左側の尾根は比較的緩いが別方向へ向っているようである。この尾根は目指す尾根と間違えやすい。一方、右側の尾根は四ツ峰頂上へと続いているが、とても取り付けない傾斜で迫っている。付近の地形は地形図を見る限りでは沢に水線が入っているために広く感じるが、実際には意外に狭く勘違いしやすい。結局、その真中の小沢沿いにルートを取り、様子を探ることにする。小沢を進んで直ぐに、目指す隠れていた尾根が現れる。ここも急傾斜ではあるが、登って登れないほどではない。300m進んで150mの標高差であるから、平均30°の傾斜ということになる。

細かくジグを切って上って行く途中、背後には白く輝く定天が圧倒的な迫力と高度感で迫ってくる。特にT峰が見せる迫力は圧巻である。 コンタ550mを越えると傾斜は緩くなり、快適な登高となる。1083m(通称ヒクタ峰)や白井岳が朝日に照らされて美しい。前回の山行時に下りで使った尾根が合流し、最後の斜面に一汗かくと、樹林に囲まれた四ツ峰頂上に到着である。木々には頂上を示すピンクテープやビニール紐が巻かれている。昨年の無雪期に登ったいくつかの山行では、むきになって三角点を探し回っていたこともあって、つい一番高くなったこの地点に三等三角点「四ツ峰」が埋まっているのであろうと想像してしまうが、1mを越えた積雪ではこれを掘り出すことは至難の業である。ひときわ高い烏帽子岳や札幌市街からはちょうど正反対に見える百松沢山が大きな姿を現す。前回登った時には吹雪もようで、ただの樹林の中としか印象の残らなかった山頂も、天気に恵まれさえすれば別天地である。

シールを外し、深雪の大滑降の開始である。登りで苦労した急斜面も、下りでは美味しいさ満点の斜面となる。多少木々は混んでいるが、深雪の滑降ではこの位の方がかえって変化があって面白い。少々調子に乗りすぎたのか、最後は取り付き地点手前で沢に降りてしまう。スノーブリッヂは未発達であり、少し登り返して、上流側から多少広くなった右岸側へ渡る。下降で苦労したのは、この駐車地点までの最後100mくらいであった。(2006.1.9)  

【参考コースタイム】道道1号・除雪スペースP 8:35 → 955m標高点付近 9:40 → 四ツ峰頂上 10:40、〃発 11:05 → 道道1号・除雪スペースP 11:50 

メンバーsaijyo、チロロ2

<最初へ戻る