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    滝ノ沢岳「姫岳」(1352.8m) 

夕張山地特有の急峻な山容の滝ノ沢岳

/25000地形図  「滝ノ沢岳」

夕張岳登山口に車を置く
滝ノ沢岳頂上に無事到着
頂上ビールは“スーパーマグナムドライ”

  夕張岳登山道・望岳台付近から見る滝ノ沢岳はなかなか格好が良い。この山域特有の急峻な山容に岩壁をまとったその姿は、だれもが魅了させられるだろう。今回は、正攻法である沢から頂上を目指すこととして、夕張岳ヒュッテ前の枯れ沢を進むことにする。この沢は伏流となっていて、標高を上げて行くうちに逆に水量が増してくる。

  最初の二股は右股を進む。左手方向に滝ノ沢岳の岩稜が見えてくるので、後は左股を選び岩稜へ近づいて行く。標高1100mを越えると視界が開けてくる。頂上の肩へ突き上げる沢型を選ぶと失敗はないが、強烈な藪漕ぎを覚悟しなければならないだろう。我々は頂上から南東方向に派生する岩稜に取り付くことにした。潅木を手がかりに攀じ登るが、登り詰めたところはキレット状で、10数mの岩壁に行く手を阻まれてしまった。5m程下降してから、再びキレットへ突き上げるルンゼ状を登り、潅木帯を伝って、何とか岩壁の上へと抜け出すことができた。ここからは這い松を漕ぎ、頂上までは少しである。滝ノ沢岳の三角点は潅木の陰に隠れていた。楽しみにしていた頂上からの展望はガスで何も見えなかったが、頂上を確認出来た喜びは何時ものことながら大きい。

下りは夕張岳登山道を目指し、背丈を越える根曲がり竹を掻き分けながら進む。油断すると尾根筋から外れそうになるが、その都度細かに修正する。視界の利かない平坦な藪尾根のルートファインディングはけっこう難しい。.1297mまでは確認できたが、前岳はガスで確認できず、方向に自信をなくす。結果的に読みは間違っていなかったが、13時を過ぎて沢を下降するためのタイムリミットは過ぎていたので、登山道を断念して沢の下降に変更する。

  登山道からわずかに?1kmほどの藪を漕げば滝ノ沢岳を踏むことができるため、多少の踏み跡くらいはあると思っていたが、読みに反しその形跡は全く無く本格的な藪漕ぎである。そう考えれば、夏の滝ノ沢岳へ登る方法は、やはり沢の遡下降が「ベスト」と思われた。(2002.8.18)

【参考コースタイム】夕張岳登山口6:25 → 夕張岳ヒュッテ6:35 → 岩稜取付8:55 → 滝ノ沢岳頂上10:05、〃発10:30 → 夕張岳登山道(望岳台付近)13:10 → 夕張岳ヒュッテ14:10 → 夕張岳登山口14:20

【メンバー】saijyo、チロロ2

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