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    佐呂間山(515.3m) ・・・ 佐呂間町を代表する一山  

  

   

入山地点から佐呂間を望む

     

 

 

 

1/25000地形図 佐呂間山

頂上は近い もうひと漕ぎ
ロボットのように倒木を片付けるIkko車
さて、この日二度目の出発です

 この日2山目の佐呂間山は正直げっぷの出そうな気分だった。午前中に暑い中を林道10kmも歩いて常呂山に登ってきた。一人であればそれで十分、あとは温泉にでも浸かってのんびりというのが普通である。だが、妥協を許さぬIkkoさんは日没まで歩き続けてその日は何山、の世界。彼にとっての一日2山の山行など当たり前であった。佐呂間山は積雪期にルクシ峠から入れば簡単に登れる山だ。わざわざこんな暑い日に、藪を漕いで目指す必要などないというのが私の思い。だが、結局はIkkoさんペースで午後の部の開始となる。

 アプローチとなる高田の沢林道は日常的に使われているようでしっかりとしている。途中、軽トラが林道のど真ん中に止まっていた。山菜でも採っているのだろう。聞けば地元のおじさんで、奥の山へ行くとの旨を話したところ、戻れなくなるなよ・・・ とのご忠告。ありがたく拝聴し、車をずらしてもらう。さあ、今度はどこまで入れるだろうか、途中の道路崩壊で酷い目にあった常呂山の件もあって、道路崩壊の危惧は消えない。

 少し走ると大きな倒木が道路を塞いでいた。またか・・・ 暑い林道歩きの繰り返しを覚悟したが、冷静なIkkoさんはロープを取り出し倒木と車をつなぐ。なるほどだった。車体重量が2tを越えるIkko車、なんなく倒木を道路端へと移動。さすがである。その後は特に障害となるものはなく、佐呂間山への最短地点に到着となる。こうなれば2山目であってもプレッシャーはない。

 既に林道奥深く入っているのでかなり上流部からの入渓となる。水の流れは細く、岸には地中から頭を出したばかりのコゴミが見られ、まだまだ春先といった雰囲気である。左岸上部が目指す佐呂間山だが、斜面が急俊で真っ直ぐには登れない。とりあえずはコルまで登って藪漕ぎで頂上を目指すのが良さそうである。沢形を登って行くうちに古い作業道跡が沢を横切る。沢筋には何の形跡も残ってはいないが、両岸は籔に覆われてはいるが形を残している。

二等三角点「佐呂間山」と金麦
今年もニリンソウの季節がやってきた 二等三角点「佐呂間山」と金麦

 コルがぐんと近づいたので左岸側の作業道跡から入って、適当なところから頂上に向けて真っ直ぐに藪を漕ぎ始める。私の前を進むmocoさんがいきなり笹籔の中から飛出した鳥に大きな声を上げた。見れば営巣中だったようで数個の玉子が残されている。口ばしの様子から、シギ科の鳥だったようで、思わぬ客に驚いて飛び出したようだ。悪いことをしてしまったが、その場から離れる以外に術がなかった。帰路はルートを変えることにしよう。

 笹薮ではあるが濃くはないので、難なく頂上へと到着する。頂上には常呂山と同様で国土交通省の三角点を示す黄色いプレートが立てられていた。常呂山同様、ここも現況調査が行われていたのだろう。佐呂間山のネーミングに美しいサロマ湖周辺の光景を思い描いていたが、結果的には単なる籔山で、眺望は今いち、見えるものは籔ばかりである。しかし、計画通りに2山目の佐呂間山ピークに立てたことは大満足であった。

 いつも思うのだが、登る前はつい億劫で、パーティ内の計画を遂行しようとする意志そのものが疎ましい気分にもなる。一人であれば・・・ と思うことすらよくあることだ。だが、一歩踏み出すと、だんだん乗ってくる自分が居て、パーティだったからこそ成しえた結果に大きな満足感を得ることが日常茶飯事となっている。そう考えると、私のような根っからの怠け者には山仲間との行動が不可欠なのかもしれない。(2016.5.22)

参考コースタイム】林道 P(最接近地点) 12:50 → 佐呂間山頂上 13:40、〃発 13:55 林道入 P 14:25 (登り50分、下り30分 休憩時間を含む)    

メンバー】Ikkoさん、mocoさん、saijyo

**山行写真**

 

入渓した沢はこんな感じ

時には集材路跡も利用

詰めはこんな感じ (Ikkoさん提供)

頂上はこのすぐ先

佐呂間山頂上はこんなところだった  ・・・ 疲れた

 

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