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          留萌/ポロシリ山(730.5m)  

  

  

尾根取り付き付近の林道から ポロシリ山

   1/25000地形図「ポロシリ山」

もうひと登りで頂上 ポロシリ山頂上に到着
林道尾根の取り付き付近に車を置く
標高500m付近の尾根を登る

旭川から高速道路へ入り札幌へ向かうと、途中から右側に大きく見える山がある。標高730.5mのポロシリ山である。ポロシリ=大きい、という意味であるが高さから考えると“ポロシリ”の意味とは程遠い。しかし独立峰に近いこの山は、昔の人が北空知の平原から見た時に実に大きく感じたのであろう。尾根取り付きから見たこの山は、一際高く聳え立ち、堂々としていて正にポロシリの名に相応しい気がした。

  この山には今現在登山道が無いため、登山者は極めて稀ではないかと思う。頂上からの展望は360度で、さすがに一等三角点の山である。20年程前に道南の昆布岳に登った時、その展望のすばらしさに、登山道が無いことが不思議なくらいだった。その後、夏山ガイド(北海道新聞社刊)に昆布岳が紹介されているのを見て、やはり登山道が開削されたのか…と寂しさを感じたものだ。

  このポロシリ山も登山道ができれば、間違いなく一般登山者で賑わう人気の山となることだろう。(山頂付近の雪がとけたところに刈り分けがあったので、すでに作られているかもしれないが…)こういった山は北海道内にはいくらでもある。私は、地図を片手に自分の考えたルートでピークを踏むところに本来の登山の充実感や喜びがあるのだと思っている。1日何回同じ山を登ったとか、だれかが考えた100名山を自分は何山登ったなど、アスレチック型やスタンプラリー型の登り方をしようとは思わない。まだ登っていない面白そうな山を見つけ出して登るほうがずっと楽しいからである。

林道沿いに咲いていたエゾノリュウキンカ

今年は雪解けが早く、一週間前に偵察に来た時には樽真布防災ダムより先は雪に埋まっていたが、今回は.132mまで車で入ることが出来た。ここから先、スキーかツボ足か選択に迷ったが、結局スキーを持って行くことにする。車を降りて林道を進み、一尾根越えた沢から取り付く。標高500〜600m付近の三角形の崖状地形右側から廻り込むのが今回考えたルートである。川は雪解け水で増水しており、左岸にするか右岸にするか迷う。最初右岸の尾根に取り付いたが、尾根上は雪が解けて笹薮となっており、一度下山してスキーをデポして左岸を進む。左岸には古い林道跡が続いており、所々に今年のものと思われるピンクテープが付いている。    

   時々、雪が解けて笹が起き上がる時の「ドサッ」という独特の音が聞こえる。この音は潜在的にクマに対する恐怖心をいつも持っている北海道の登山者にとっては不気味な音である。ふきのとうが顔を出し、ねこやなぎも芽吹き、正に春爛漫である。標高450〜500mは広く平らな斜面となっておりここで一息入れる。ここからは目標物としていた地形の回り込みで、傾斜はあるが、考えていた程ではない。一気に崖状地形の上へ出ると、頂上へ続く広い緩い斜面である。頂上付近は広く、一番高いところを頂上とするが、廻りは樹林で、横には電波の反射板が立っている。遠くに霞む、天塩山地の山々が印象的だ。下山は登ってきたルートをそのまま下ることにする。 (2002.4.14)

  【参考コースタイム】.132m車止め 8:45 → 尾根取り付き(一度戻って) 9:30 → 475m休憩地点 10:28 →ポロシリ山頂上 11:27 、〃発12:20→ 475m休憩地点 12:40 → 尾根取り付き 13:16 →.132m車止め 13:39

  【メンバー】saijyo、チロロ2、nakayama、sirakawabe

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