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 通称;定山湖連山(822m)★★★ 札幌150

     

定山渓ファームから望む通称;定山湖連山

  

1/25000地形図 定山渓  

斜面を進むIkkoさん

 Ikkoさんから定山湖連山に行こうと言われ、最初は「なんだ、それ…?」だった。最近は新しい山が勝手にどんどん増え、北海道全山登頂を果たした故・児玉さんが聞いたら怒るかもしれない。しかし、それも時代の流れである。私も勝手に名を付けたらダメだと思いつつも、実際に登って見ると意外に面白い山が多いと思った。特にこの「定山湖連山」は50年ほど前の小学校の修学旅行の折にバスで通った旧国道を使うこともあって、定山渓への長い下り、砂利道の国道をひやひやしながら車窓を眺めていた記憶がよみがえった。還暦を過ぎたこの歳になって、まさかここをスキーで歩くことになるなど想像もしてなかった。

頂上に到着

頂上からは薄っすら迫力ある山が見えた

 この山の難点は国道から一度下って、橋のない薄別川を渡ることだ。スノーブリッヂを利用できるこの時期が良いだろう。そこから登れそうな斜面を探しつつ旧国道へ登る。スキーならまだ沈みが少ないから良いが、スノーシューでこの山を目指すIkkoさんにはかなりきついだろうと思った。だが、急斜面も随所に現れ、単にスキーが有利だとも言えない。また、定山渓トンネルから林道、旧国道とつなぐ手もあるが、こちらは距離が長くなり、ラッセル等を考えれば効率が悪い。どの道具で、どのルートが一番良いかは状況次第だが、我々は薄別川を渡ることにした。

 川を渡って斜面に取付いたが、旧国道に出る直前だけが急斜面で、それ以外は大したことはなかった。地形図上の道路は橋が落ちて跡形もない。所々形跡はあるが、これをたどっていては時間の無駄だ。旧国道に出てからは、しばらくそのまま旧国道の懐かしい下りとなる。右手に大岩壁となったコンタ820mのピークを見ながら、その先の取付けそうな斜面を探した。スキーとスノーシュー、取付きに関してはスノーシューに分があるかもしれない。何とか取付いて小尾根を登り稜線を目指したが、稜線の直前でまた急斜面となり、木につかまったり細かくジグを切ったりで登りきった。

途中から定山湖方向を望む

1/25000地形図上の10m毎のコンタでは容易に見えた稜線上のコブも、意外に厄介だ。スキーの私は極力トラバースしたが、スノーシューではトラバースがやりづらいのか、Ikkoさんはその小ピークを越えて来た。右手に真っ白な定山湖が見え、822mへの最後の登り。樹齢数百年と思える大木が、中途半端に折れて引っかかっている。私は左側の斜面から回り込んで頂上丘手前に出たが、Ikkoさんはそこを潜って来た。定山湖連山の822mはコンタからは想像も出来ない痩せた感じで、最後は右側からトラバース気味に822mの先まで進んで頂上に飛び出した。登り応えのある頂上だった。

 雪雲のために霞んでしまい山座同定は難しいが、何やらヒマラヤ襞をまとった見事な山容の山が見える。Ikkoさんは奥夕日岳だと言っているが見事過ぎると思えた。下山後、それを確かめようと豊平峡へと車を走らせてみた。天候も回復し、定山渓ファームへの道路からはヒマラヤ襞の見事な山が見えた。よく目を凝らしてみると、頂上には反射板が立っていて、何と先日登った通称;奥夕日岳であった。今回の定山湖連山もそうだが、地形図に山名はなくても、周辺のどの山よりも立派な山であった。 (2019.1.27)

【コースタイム】国道除雪スペース P 8:40 旧国道 9:45  定山湖連山頂上 11:10、〃発 11:20 旧国道 12:30 国道除雪スペース P 13:10 (登り2時間30分、下り1時間50分 山行時間 4時間30分)    

メンバー】Ikkoさん、saijyo

 

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