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      馬岳(1040.1m)

来馬岳と国設サンライバスキー場

 /25000地形図  「カルルス温泉」

来馬岳頂上にて(後方はオロフレ山)
冬期は通行時間に注意が必要である
.1077に設置された頂上標識

  来馬岳はオロフレ山と共に、この地域では数少ない1000mを越える山名の載ったピークである。ガイドブックにも夏道が詳しく紹介されており、夏季には多くの登山者で賑わう。コースの約半分はスキー場で、登山の対象として考えるには少し物足りないが、廻りに高い山が少なく、頂上からの展望は付近の主だった観光地や山々が見渡せ、十分満足に値する。

  今回はオロフレ峠から来馬岳を目指すことにする。サンライバスキー場に車を置き、登別温泉からチャーターしたハイヤーで峠へ向かう。道道2号登別洞爺湖線の峠付近は昭和63年からトンネルで通り抜けられるようになったため、現在は枝道となった旧道分岐で車を降りる。なお、道道2号登別洞爺湖線を利用する場合、夜間通行止め(午後5時〜翌朝午前9)を考慮して計画しなければならない。

分岐から約40分でオロフレ峠に到着する。雪が風で飛ばされたためか、ほとんどラッセルらしいラッセルはない。峠から稜線に取り付くが、雪面はクラストしておりスキーのエッヂがきかず、登りづらい。.1012を過ぎたあたりから歩き易くなるが、峠付近は地形的に特に風の影響を受け易いのだろう。後方にはオロフレ山の大きな姿が望まれる。.1058を通過して、次の.1077を目指す。.1077の頂上部は広く平らで荒天時に、この付近でリングワンデリングしたパーティもあると聞いていたが、今回は視界も利き、また前日のものと思われるトレース(スキーと犬の足跡)もしっかり残っており、難なく.1077へ到着する。.1077には「1077m平・宮崎コース」の看板があり、驚かされる。数少ない冬山登山者のためにわざわざ看板を設置したとは考えにくく、おそらくどこからか夏道が付けられているのであろう。この「1077m平」は付近ではオロフレ山に次ぐ標高があり、オロフレ峠よりも1ランク上の眺望が楽しめるので、夏道があれば展望のよい格好のハイキングコースだろう。この時期は、水を湛えた洞爺湖と氷結して白く輝く倶多楽湖の好対照な姿が印象的である。

.1077付近から洞爺湖を望む 目指す来馬岳と氷結して白く輝く倶多楽湖

.1077から.983コルまでは一滑りである。今回は小樽〜室蘭の稜線つなぎの完成を目指しているメンバーも参加しており、次回の山行に向けての準備も目的の一つである。次の.1043から室蘭方面へ続く稜線は見つけづらいため、稜線上.950手前のコルへ実際に行って確認することにする。.983コルからは標高を落とさぬよう.1043の西斜面を進み、意外に簡単に.950手前のコルに到着するが、荒天時にはこう簡単には行かない。コルの目立つ所にピンクテープを残し、.1043ピークへ向けて登り返す。途中からコルを振り返るが、視界が利かない場合、.1043ピークからここのコルにピンポイントで到達することはかなり難しい気がする。

.1043からは来馬岳もかなり近づいてくる。ここから再び下降して、コルからは最後の登りである。右側の斜面を巻き気味に進み、緩やかに高度を上げて行くと来馬岳の頂上部で、樹林帯をさらに進むと開けた頂上に到着する。

来馬岳頂上からスキー場までの下りはかなりの急傾斜であり、多量の降雪の後などには樹林帯とはいえ雪崩への注意が必要と思われる。地形的には、頂上からそのまま南東方向に尾根上を進み、.798から幌別・カルルス線上の.372へ下降する尾根を使った方が、山スキーも楽しむことが出来るし、安全だと思う。(2003.2.11)

【参考コースタイム】 オロフレ峠旧道分岐 9:20 → オロフレ峠 10:02 → 標高1077m 10:56 → 標高1043m 12:09 → 来馬岳頂上 12:43 、〃発 12:53 → 国設サンライバスキー場駐車場 13:45 

メンバーsaijyoチロロ2、yamada

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