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     ピシカチナイ山(1307.9m)

十勝平野からピシカチナイ山を望む

/25000地形図  「二ペソツ・然別湖」

枝沢が多くルートを再検討
岩峰頂上での一時
ピシカチナイ沢川の終点手前に車を止める
ピシカチナイ沢川上流は思ったよりも流れが細い

ピシカチナイ山は東大雪南部・然別湖周辺の数ある1000mピークの一山である。この周辺には古い火山性の似たような山が多いが、西側に鋭い岩峰のあるこの山は一度覚えると何処からでも指差すことの出来る特徴的な山容である。ルートは地元・助田氏(六華山の会)の情報を基にピシカチナイ沢川を詰めることにする。八谷夫妻、助田氏、そして遠方から参加の「一人歩きの北海道100名山sakag氏と地図がガイドチームの計6名である。

鹿追町から管野温泉へ向かう車道の途中から林道へ入り、尾根を乗り越してピシカチナイ沢川沿いに進む。この林道はコンタ870m付近まで車の乗り入れは可能であるが、我々は少し手前の地形図上の終点が少し広くなっているので、ここに車を置くことにする。林道を約10分歩くと車乗り入れ終点である。林道は少し荒れてくるが、更に約10分ほど歩くと、沢から離れ右岸へ上りはじめたため、あわてて沢へ下りることにする。沢は流れが細く、沢沿いには薄らと踏み跡らしいものを感じる。おそらくこのルートはピシカチナイ山への夏期のノーマルルートとして、意外に多くの登山者に使われているのであろう。沢筋が狭く、雪崩か大雨時に両岸の斜面から転がったのか、倒木が多い。コンタ1070m二股付近から水量は細々となり、やがて水は枯れる。滝やゴルジュ、滑床、滑滝といった沢のアクセントは何もなく、緊張する場面は全く無いのは沢の遡行として多少もの足りなさを感じるが、登頂を第一の目的とする山行と考えれば非常にラッキーである。コンタ1140m二股では沢は完全に枯れている。ここはコルへは向かわず、直接頂上へ向かう左股へ進む。直ぐにテン場?と思われる少し開かれた場所に到着するが、ここから沢形は消え、藪の斜面を稜線へ向かう。北面であるために雪渓が遅くまで残っていたのか藪はまだ薄く、藪漕ぎとしてはかなり楽である。我々は少し左に進んでしまい、稜線上で約10分の修正をする。

三角点の頂上は樹木に覆われ視界はあまり利かないが、目指す岩峰は樹木に覆われた特徴的な姿で望まれる。樹木がなければとても登れそうにないが、捉まるものさえあればどうにかなりそうである。頂上からは意外に明瞭な踏み跡が続いており、これを辿って行くと難なく岩峰ピークへ到着する。ピークは狭くて切り立っており、縦一列に並んで座るのがやっとである。定員5名といったところか。右も左も覗きこむと深い谷となっていて、身がすくむ感じであるが、この高度感は素晴らしく、本当のピシカチナイ山頂上はこちらであることを実感する。GPS測定でも高度計でも約10mは岩峰の方が高い。実際、下りて十勝平野から望まれる姿も、岩峰が頂上であり三角点ピークは肩に過ぎない。頂上からの展望は素晴らしく、東大雪の山々、十勝からトムラウシにかけての稜線、夕張・芦別の山々、日高山脈などを望むことが出来、遥か遠くには、阿寒の山々と思われるシルエットも見える。

下りは三角点ピークから登りに使った沢へ直接下ることにする。斜面に逆らわずに下ると自然に沢形地形へ入って行く。尾根筋を辿っての藪漕ぎ下降とは違い、あまり深く考えずに進むことが出来る。やがてテン場と思われた地点で往路と合流する。(2003.7.6)

詳しい山行状況はsakag氏の「一人歩きの北海道100名山」 ピシカチナイ山

 【参考コースタイム】 車止め 6:02 → ピシカチナイ山三角点 8:27 → ピシカチナイ山最高点 8:27、〃発 8:56 →  車止め 11:53

メンバー】hachiyaM.hachiya、suketaさん、sakag氏(一人歩きの北海道100名山)、saijyoチロロ2

 

■ピシカチナイ山頂上から■

ピシカチナイ岳三角点から岩峰頂上を望む

ピシカチナイ岳岩峰頂上にて

十勝連峰を望む

ニペソツ山(中央)、手前は丸山

ウペペサンケ山を望む

然別湖周辺の山々

下を見ると高度感は抜群

 

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