酒谷山(446.1m) ・・・ 林道はヒグマの糞だらけ
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1/25000地形図 「山 越」
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林道上にはヒグマの糞が |
そもそもヤンカ山はヒグマの生息密度が濃そうで、登山道とはいえ油断のならない山と思っていた。そんなこともあって、ある意味で、ほっとした気分で八雲市街へと戻ってきた。カーナビを頼りに、牧草地へと続く舗装道路を進む。舗装が切れてもさらに砂利道が続き、牧草地となる。よく見れば、薄っすらタイヤ跡が続いており、そのままさらに進むことにする。牧草地を進んで行ったところで笹薮となって塞がれてしまった。ここに車を置きたいところだが、牧草地の中ではさすがに目立ち過ぎるので、車を左に逸れた茂みの中に隠す。
さあ、出発である。笹薮が茂った道路はいかにも使っていないといった感じだが、少し進むとそれなりには林道らしくなる。この時期はフキやシダ類等が大きく育つ時期でもあり、地面が隠されてかなり鬱蒼としている。この林道は全体的には薄暗い感じで、一人であればちょっと不気味ではある。やはり、ここに来るのであれば、春か秋の下草の薄い時期が良いだろう。少し進むとヒグマの糞が出現、ヤンカ山=ヒグマの認識から逃れて来ただけに、“こんなはずではなかった”が率直なところ。人里から近いとは言え、さすがににここもヒグマの生息密度が高い道南である。さらに進むと別の糞、しまいには糞を踏んでしまう始末。一体ここには何頭のヒグマが隠れているのだろうか・・・
つい考えてしまった。さらに喰い荒らされたフキが辺り一面に散らばっており、つい、今し方の真新しい糞まで現れる。全員が鈴を付ける。一人であれば間違いなく肝試し以外の何物でもない。
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あまり人の訪れない山は道がしっかりとしていても鬱蒼とするもの。やはり7月〜9月は避けた方が快適かもしれない。ズボンに付くダニも気にしながら、さらに林道を奥へと進んで行く。sakag氏のトラックログを印刷してきているので、林道の様子が分かるのは助かるところ。最初は曲がりくねっていても途中からはすんなりと頂上に近づいて行くようである。尾根に乗る前後くらいからかヒグマの形跡はなくなったので、生活領域はルートの中では前半あたりなのだろう。最後のカーブからは尾根に乗って、そのまま進むと送電線の鉄塔となる。鉄塔の向こう側の小さな高みが頂上のようである。藪漕ぎは覚悟の上だったが、鉄塔からも明瞭な踏跡が続いていた。sakagu氏がネットで紹介してからは登山者が増えたのかもしれない。
頂上は全くの藪の中で、誰が付けたのか真新しい頂上標識が取り付けられていた。もちろん展望など何もない。我が函館マウンテンクラブ代表のピンクテープが枝に結ばれていた。三角点は今回もmocoさんが見つける。金麦を置いての記念撮影。肝心の中身は運転のないToyama氏に飲んでもらうことに。標石がいつも見慣れている三等三角点のものよりも大きいのでは・・・
との話題になり、mocoさんがスマホで調べたところ二等ということが分かった。こんな藪の中の頂上で、目の前の標石について調べることが出来るのだから、凄い時代になったと思う。頂上手前のmocoさん曰く「酒谷タワー」、これは明らかに頂上よりもぐんと高い。許されるならここも登っておきたいところだが、さすがにこれは誰も見てないとは言え社会通念上もルール違反。帰路のヒグマ地帯通過を頭に下山の緒に就く。Toyama氏のうるさいくらいのクマ鈴が、こんな場合には何とも頼もしかった。(2016.7.10)
【参考コースタイム】林道入口 P 8:20 → 酒谷山頂上 9:40、〃発 10:00 → 林道入口 P 10:50 (登り 1時間 20分、下り 50分 休憩時間を含む)
【メンバー】Toyama氏、mocoさん、saijyo
**山行写真**
林道にはヒグマの形跡が・・
mocoさん曰く 「酒谷タワー」
頂上で見つけた我が会代表のピンクテープ
頂上はこんなところ