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  太田山神社 …北海道最古の神社


 
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太田山神社拝殿と太田山

  太田山神社の存在を知ったのはつい5年前のこと、正月山行で毛無山へ登った時からだ。道路沿いに立派な石造りの鳥居があって、そこからいきなりの急階段、冗談だろ… と感じた。“日本一過酷な参拝”との異名を取るその参拝だが、Youtubeなどでもその様子を眺めることができる。興味半分で覗いてみたが、確かにその様子は尋常ではない。特に最後の鎖場は過酷そのもので、クライミングなどで日頃からその高度感に馴れていない一般の人間であればなおのこと辛いかもしれない。積雪期にこの太田山の頂上を踏んだが、やはり内祠(本殿)の参拝は気になるところ。江差・笹山を訪れた機会にここも参拝して行くことにした。最初の階段が辛い。登ること自体はどうといったことはないが、階段の傾斜である。そのままならまだしも、途中から傾斜が増すあたりはかなり真理的なプレッシャーを感じる。さすがに、手すりを離しては登れない。そして最後の鎖場、ここもビレー無しで登り降りするのだから、経験者であっても怖くないはずがない。  

いきなりの45°の階段には圧倒される

 

女人堂

 

鎖場手前から振り返る高度感はなかなかだ

  

この鎖を攀じ登ると内祠(本殿)となる

 

内祠(本殿)… 横の絵馬には切実感の伝わる願い事が書かれていた

 この太田神社、起源は15世紀・室町時代まで遡る。創立の経緯は不明だが、1454年に松前藩の始祖・武田信広が太田に上陸した折には存在しており、太田山権現の尊号を贈ったらしい。その長い歴史の中で、大日如来、不動明王、太田嶽大権現、猿田彦神等が祭られるなど、神仏混淆の霊場となり、山岳信仰の場としての地位を築いていった。17世紀には円空上人もここを訪れて仏像を刻んでいるが、その後焼失してしまったとのこと。その他にも名僧、旅行家など、多くの著名な人物がここを訪れている。北海道にあっては珍しく、歴史の重さ感じさせてくれるパワースポットである。(2013.7.14)

 

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