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   大二股山(855.9m)  1/25000地形図 札幌岳  

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二つ目の林道に出た

望岳橋近くの駐車スペースに車を止める

尾根末端から取り付いた

 大二股山は国道230号からは見下ろす感じに見え、山自体も平凡すぎて魅力に乏しい。スタートから下りという借金を抱えなければならず、最後の最後、一番疲れているところでその借金を返さなければ帰れないというプレッシャーがつきまとう。そもそも高さも中山峠とあまり変わらず、頂上は樹林に囲まれて眺望はない。3度目のチャレンジだが、地形図に山名があるだけに1度は登らなければならないと思っていた。周りの人間は既にこの山を終えており、登っていないのは私だけとなった。こんな山に付き合おうなどという奇特な人はいないので、一人で登ることにした。札幌50峰なのでネット上にも記録は多く、いろいろ見た中では尾根筋を忠実にたどったyoshioさんの記録が一番参考になった。林道をたどるだけの山行では長くて単調過ぎるからだ。

 望岳橋のパーキングは私の車一台のみで、土曜日なのに“札幌50山”の割には寂しい感じだった。今や人気の札幌50山だが、さすがにこの山へのリピーターはいないのだろう。スタートからカリカリ斜面のスキー滑降となる。単独山行なので怪我でもしたら面倒くさい。ここは慎重に、斜滑降&キックターンで林道へと下った。私の所属する山岳連盟で、今年に入ってから3件の靭帯損傷の事故があり、そのいずれもが山スキーであった。私の年齢ではいつでも起こりうるちょっとした事故と言えるだろう。特に単独山行の場合は要注意である。

 林道に出て最初の橋を渡ってから尾根末端に取付いた。取付きは初っ端から急だが、尾根の末端はこんなものだろうと思った。そのうち尾根が痩せてきた。地形図上のコンタの様子からはとても想像できない感じである。こりゃ、スキーには不向きだと思ったが、スノーシューもワカンも車に置いてきたのだから後悔してもしょうがない。カリカリの痩せ尾根を、登りも下りもカニ歩きで何とかクリア、先が思いやられた。だが、コンタ600mを過ぎると左側からスノーシューのトレースが合流。スキーでも普通に歩けるようになった。太線で描かれたコンタ700mは右側から巻こうと考えていたが、ふとGPSを見てみると、知らぬうちに巻かずにしっかり尾根上に乗っていた。それだけ平坦ということである。

頂上手前で始めて展望が開けた 大二股山頂上は話に聞いていた通りの何もないところだった

 次の726mを左から巻くと林道と交錯し、さらに進んだところでアメダスの無人観測施設が現れ、そこからは広い雪面の登りとなった。この山行で視界がきいたのはここくらいで、札幌岳や狭薄山がよく見えた。登り詰めたあたりから針葉樹林帯となって、その中に入ってすぐが大二股山の頂上だった。Web上で見ていた私設の頂上標識がかかっていてすぐに分かったが、眺望どころか林の中の一地点といった感じである。確かに頂上には到着した。最初にこの山を目指した時は、長い林道の深雪ラッセルで途中断念、二度目は一人で目指していたが腰痛で断念していた。そんなこともあって、無事登頂できて良かったというよりは、みんなから話に聞いていた大二股山にやっと登れ、とりあえずホッとした感じであった。

 下りは平らとはいえ、さすがに速い。緩い下りなのでスキーで快適に下った。コンタ610mより先の尾根線は痩せているので、スノーシューの跡がある東面を斜滑降で下って林道に飛び出した。国道への登りはやはり一苦労。スキーを手に持ち、つぼ足で休み休み登ったが、スノーシューによってしっかり雪面が踏み固められているので、思っていた程ではなかった。(2019.3.2)

【コースタイム】望岳橋 P 9:45   林道 10:10 大二股山頂上 11:55 → 林道 13:05 望岳橋 P 13:45 (山行時間 4時間)    

メンバーsaijyo

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