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 庚申草山(917.9m)・・・Ko玉さんおすすめの山

     

国道から望む庚申草山は格好が良い

  

1/25000地形図 定山渓  

頂上の北側は岩壁

定山渓トンネル峠側が入山地点

庚申草山の取付きまではひたすらラッセル

 三等三角点「庚申草」が埋まるので、最近では庚申草山として人気の山となっているようだ。故・児玉保則さんが中山小屋の小屋番に当たったおり、「良い山と小屋があるから皆で泊まりに来たらいいよ。気兼ねしなくていいからね! 貸切だよ」としきりに誘っていたのが昨日のようだ。一人で小屋番をやるのが寂しかったのだろう。この時はトンネル出口の駐車スペースまでは行ったが、寒いし暗いし天気が悪いので、チロロ2さん、3さんと協議の末、面倒くささもあって止めにした。今、こうしてKo玉さんが亡くなったことを思えば、無理してでもあの時行ってやれば良かったと思うが、誰よりも元気だったあのKo玉さんが先に逝ってしまうとは到底思えなかった。

 そんなことをふと思い出し、復帰のスキー登山第二段はこの山とした。3日前、あれやこれやと用事を足して、現地の定山渓トンネル出口についたのは既に12時近く、愛用のミニザックを忘れ、行動食も替え電池も何もない。この時はとりあえず偵察ということで、旧国道まで行って様子だけ見てきた。その後の大雪で、3日前のトレースは跡形もない。今日は本番、スタートからショートカットで上部の林道へ抜け、さらにそのままショートカットで旧国道へ出た。

 ただ黙々と1人で旧国道のラッセルである。つまらないと言えばつまらない。途中、中山小屋の位置を示すためか、木々にいろいろぶら下がっていたが、1人だと寄って行こうという気にもならない。分岐から庚申草山方向へと続く道路に入り地形図通りに進んだ。児玉さんからの誘いを途中で反故にした山で、普通なら彼が出てきて私に文句を言いそうなところだが、2年も彼の本に携わった私を恨むわけがないという自負もあって、出るなら出てもぜんぜんOKだよ!児玉さん、と思った。ついそんなことを考えてしまうのも単独行だからだろう。つまらない、つまらない、1人は。

三等三角点「庚申草山」が埋まる地点 岩峯頂上から無意根大橋を望む

 やっと庚申山が見えたのは取付き近くなってからだ。やっと山らしくなって斜面を登ると岩峰が現れた。気が付けば視界が広がり、札幌岳も見える。静かだった山も眼下の国道からの騒音が聞こえ、俗界に戻ってきた感じである。見たところ岩峰の西側は傾斜があっても登れそうな様子だったので、斜めに上がって三等三角点「庚申草」の埋まる地点へ到着した。とりあえず登頂である。庚申草山の頂上となればやはり岩峰ピークだろう。さて、どうやって・・・と見て見たところ簡単だった。稜線伝いに移動すると難なく岩峰ピークである。こちらはさすがに展望が抜群で遮るものがない。

 岩峰の下り、何やら登山者が登ってきた。何だ今頃、ひとのトレースを使って・・・と思ったが、見たところ欧米人の大柄な男性だった。既に昼過ぎなのに「おはようございます」と言ってすれ違って行った。しばらく下ると、その連れと思われる大柄な女性ともすれ違った。BCスキーと思われる幅広のスキーを履いている。話には聞いていたが、外国人のBCスキー愛好者のようだ。私とは別のルートから登ってきたようだが、この日出会ったのはこの外国人カップルだけである。こんなある意味マイナーな山で、しかも出会ったのは外人のみだ。時代も変わったもとつくづく思った。

 道路分岐まで下って、今度は三等三角点「東中山」を目指してラッセルを開始。最後は東中山からトンネル出口に下ろうと思ったが、よくよく考えてみれば、何のために「東中山」目指しているのか意味不明で、途中で止めた。「東中山」は国道脇の単なる高みに過ぎず、私はそもそも150峰完登を目指しているわけではなかった。 (2019.1.26)

【コースタイム】定山渓トンネル P 10:20   庚申草山頂上 12:50、〃発 12:55 定山渓トンネル P 14:20 (登り2時間30分、下り1時間25分 山行時間 4時間)    

メンバーsaijyo

 

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