兜岩(587m)、通称;兜峰(670m) 1/25000地形図 「定山渓」「石 山」
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林道ゲート手前150mまで車が入れた |
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砂防ダムを利用して簾舞川を渡渉 |
以前、Ikkoさんの誘いで札幌150峰の「小札幌」へ向かったときに、初めて知った山がこの兜岩である。見上げるような山容がみごとで、それ以来気になっていた。Web上にはこの山の記録は多いが積雪期のものが少なく、そんな意味ではこの時期が興味深かった。登るなら厳冬期が過ぎ、雪が固くなるこの時期が良いと狙っていた。
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簾舞川への下り、見上げるような兜岩(左)と兜峰(右) |
道路の積雪状況が判らなかったので、かなり手前から歩くことを覚悟していたが、林道ゲートの150m手前まで車を乗り入れることができたのはラッキーだった。ゲートから兜岩への取り付き地点までは500mほど。ホームページなどでよく見かける川の渡渉地点に到着したが、登山道があると言われている小沢は急斜面の上で、取っ掛かりがない。おまけに、川の水量は少ないと予想していたので、キックステップに強いプラブーツを選択してきたが、靴を濡らさずにこの流れを渡るのは至難の業と思われた。みんなどうやって登っているのだろうと考えつつ、ふと見ると上流側に砂防ダムがあった。川を渡るには好都合である。渡った先からも急斜面だが、笹や幼木も生えていて、先ほどの小沢の下の急斜面よりは取り付きやすそうなので、これを登って小沢へと抜けることにした。
取り付いてみると意外と簡単で、登りきったところから凹地形をひとつトラバースしただけで、小沢のある大きな沢形へと入ることができた。雪が固くなるこの時期だけのルートかもしれないが、これが一番楽かもしれない。急な沢形の雪渓を登るにはプラブーツが正解で、キックステップで快適に標高を上げた。兜岩と兜峰とのコルまでは取り付きから約40分で到着。この山はけっこう登られているようで、解けた雪の間から兜岩へと続く踏み跡が顔を出していた。「頂上140m」の看板まであったのには正直驚いた。なんとご丁寧なことか。最後に兜岩の大岩を少し登り、展望の良い頂上に飛び出した。頂上看板もあって、どのホームページにも載ってる通りの光景が広がっていた。
次は兜峰だが、こちらの踏み跡は概ね雪に隠れていた。途中でそれを探すのが面倒になり、そのまま直登したが、けっこうな急斜面でなかなかの登り応えである。頂上から少し進んだ尾根上がちょうど良い展望台となっていて、真正面には通称;盤の沢山(893m)が大迫力で見えた。その左側には札幌岳、右側には少し遠いが烏帽子岳、神威岳、百松沢山も見えた。兜岩も兜峰も展望が良く、沢形からコルへ出るあたりは、どこか別の山域にでも来ているような雰囲気があり、例えて言うなら札幌近郊山域の隠れ家に一人で遊びに来ているような楽しさがあった。(2019.4.10)
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コルへの途中、振り返ると砥石山が正面に見えた |
兜岩頂上にて |
兜峰への登り |
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【コースタイム】 林道ゲート前150m地点 P 10:20 → 砂防ダム 10:45 → 兜岩 11:25 → 兜峰頂上 12:15 → 砂防ダム 12:50 → 林道ゲート前150m地点 P 13:05 (山行時間 2時間45分)
【メンバー】saijyo