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      漁岳(1317.7m)

漁岳林道終点に車を置く
頂上にある漁岳神社
上部3つの滝の2番目の滝。左側にフィックスロープ
頂上には立派な標識がある

  札幌近郊で発寒川、無意根山・白水川と並んで登山者の多い沢が漁川本流である。漁岳は夏にはこのルートから毎週多くのパーティが訪れるが、春の週末はツボで登れるとあってさらに多くの登山者で振るわっている。以前は支笏湖へ向かう国道453号の漁橋から遡下行するのが普通であったが、1415年前から右岸の林道終点(国道から2.4km)へ下山する登山者が多くなった。入渓地点付近は営林署の植林地となっていて、当時は漁川を遡行中にこの付近を通過すると、右岸が不自然に明るいため、藪を漕いで上がってみると背の低いとど松の苗木が植えられていた。

  現在はすっかり山林となってしまい、明瞭な登山道だけが残っている。漁岳への入山ポストもここの林道入口に設置されており、無雪期に漁岳へ登るための格好の登山コースとなっている。このコースは漁川本流ルートの核心部とも言える、釜を持った4〜5mの滝やそれに続くプール状の函のかなり上流から入渓するため、面白さには欠ける。また、札幌や千歳・苫小牧方面の山岳会の良い沢入門の場となっているため、北海道の沢としては珍しく、必ずと言ってもよいほど他パーティと行き会う。

 6月・7月と周期的な週末(特に日曜日)の悪天のため、今シーズンの沢は出遅れてしまい、沢入門のつもりで漁岳に入る。何時降りだすとも知れぬ空模様の中、林道終点の土場を後にする。明瞭な登山道を約10分も進むと入渓地点である。ここには赤布が数多く結ばれており、下降時に見落とすことはない。一般コースとは言え、本格的な沢登りとなり、慣れない向きには上級と言えるだろう。シーズン初めのためかフェルトのフリクションが今ひとつ信用出来ず、ちょっとした場でも手でバランスを保つ。約1時間で、上部の核心部と言える3つの滝に到着する。どの滝も簡単に登れる。3番目4〜5mの滝は右岸にフィックス・ロープがあるが、無くても登下降には困らない。また左岸の水流横の直登も容易である。

  ここを過ぎて約30分ほどで2箇所の二股があるが、どちらも左股を進む。水がなくなって、さらに沢形を進むと、右側に踏跡があり別の雨裂へ入る。以前に一度、この分岐を見落としてしまい、頂上まで強烈な藪漕ぎをしたことがあるが、今はわかりやすいように付近の藪が刈られている。頂上までは登山道のように明瞭な踏跡があり、藪漕ぎは全くない。頂上には漁神社と書いている小さな祠がある。

【参考コースタイム】  林道終点7:25 沢出会7:35 3つの滝8:20 踏み跡分岐9:05 漁岳頂上9:45 〃発9:55 3つの滝 10:59 林道終点11:57

メンバーsaijyo、チロロ2、yamada

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