<戻る

      イルムケップ山(864.5m)

エルムダムから望むイルムケップ山

/25000地形図「イルムケップ山」

頂上への途中から、背後には北空知の平野が広がる
ダムへの途中の除雪スペースに車を停める
エルムダム付近

イルムケップ山は北空知の平野に裾野を広げる、音江山地の主峰である。夏道があり、穏やかな山容は夏期のハイキング登山にはうってつけの山と思われたが、無雪期の様子をWeb上で覗いたところ、登山道はゴミだらけという記述が多く、藪が被っていて歩きづらいとのこと。であれば、登るのは積雪期と考えていたが、この時期のアプローチは除雪がなく、意外に遠い山であった。残念なことにここもスノーモビルが我が物顔で走り回り、自然の本来あるべき静寂さが破壊されつつあるようである。

今回はこの山の最も一般的な登山ルートである赤平コースと尾根一本隔てたエルムダム付近から取り付くことにする。ダムへの道路は最終人家より先も除雪されてはいるが、オフロード車でなければ直ぐに埋まってしまいそうである。最終人家から数百メートル進んだ、ダムまで3.4qのところに車を停める。林道を2.5qほど進むとエルム森林公園への分岐となり、ここより先は立ち入り禁止となっていてゲートが閉じられている。その手前から赤間沢川へ降りて行き、積雪で繋がっているところを探して対岸へ渡り、511.4mの三角点がある小山の斜面に取付く。地形図上、エルムダム堰堤付近は垂直のコンクリート庸壁となっており、それよりは高く上がらなければならず、崖となっている上部よりは低く通過しなければならない。様子を伺いながら小山の西斜面をトラバースして行き、最後は高低の微調整をして目標の地点に到着する。雪に埋まった反射鏡もあり、夏場は林道のようである。堰堤から直接上がる道路もあるのかもしれないが、積雪のため確認することは出来ない。付近はダム湖の全貌を見渡すことができ、この周辺のビューポイントと言える。正面にイルムケップ山が見え、白く氷結したダム湖の奥には音江山も見える。

イルムケップ山頂上付近 イルムケップ山、頂上に到着

511.4mの小山とのコルからは樹林帯となり、緩い尾根上の斜面となる。どこから入ってきたのかスノーモビルの走行跡が現れる。林道の走行跡は細かなアップダウンがなく利用することもしばしばあるが、外れたところでは逆に歩き辛く、自分でラッセルしたほうがまだマシである。627m標高点で合流する尾根を見ながら、時間とその距離を絶えず気にしながら進む。と言うのは今回の山行、二転三転して成り行き上決まった経緯があり、10時にスタートするといった全く余裕がない計画である。三月ともなると日照時間が長くなりタイムリミットを多少伸ばすことも可能であるが、時間的な余裕がないことには変わりはない。

  627mの尾根の合流地点でスノーモビルが姿を現す。山で嗅ぐ排気ガスの臭いは何とも戴けない。彼らは尾根伝いに西側から上がって行くようなので、我々は真っ直ぐ頂上を目指すことにする。頂上付近は広い平地となっていて、頂上部だけが一段高い丘となっている。標高差40〜50m位であろうか。最後の一登りの背後には北空知の平野が広がり、実に雄大である。夕張山地の主稜線がガスって見えないのは残念であるが、展望は噂に違わない。下山は、赤間沢川の登り返しを除けば滑りが楽しめ、特にダムのゲートからの林道は、10分も掛からずに下ることが出来た。(2005.3.21)

【参考コースタイム】ダムまで3.4q地点 9:55 → エルムダム 11:15 → イルムケップ山頂上 13:30、〃発 13:40 → エルムダム 14:30 → ダムまで3.4q地点 15:05

メンバーsaijyo、チロロ2、チロロ3(旧姓naga)

<最初へ戻る