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      ハッタオマナイ岳(1021.4m)

    

福山パーキングからハッタオマナイ岳 (頂上は鞍部の奥)

 /25000地形図  「胆振福山」

ハッタオマナイ岳頂上に到着
ペンケポロカアンベ沢出会まで車で入ることが出来た
.618の手前には立派な林道がある

H山岳会・aketa氏と(左)HYML・sakag氏(右)

 ハッタオマナイ岳はかっては奥深く、アプローチの難しい山であった。3年に道東への最短ルートとして樹海ロードが開通してからは、幹線からいきなり登れる山となり、札幌からも日帰りでのスキー登山が楽しめるようになった。夕張山地の南端に位置し、1000mを少し越える標高があり、一等三角点も設置されているので、今後ますます登山者の注目を集めることであろう。ルートとしては、モトツトンネルから二つ手前の尾根に取り付き、.1018へ登り尾根上を南下するルートと「ガイドブックにない北海道の山50」(八谷和彦著)で紹介されているペンケポロカアンベ沢沿いのルートが一般的には考えられるが、今回は後者のルートからの登頂を目指す。

以前(8年前)に前者のルートから一度登ったが、北西面のため.1018の頂上付近がクラストしていた。3月のことで、ルート入口付近の雪質はザラメ化していたにもかかわらず、稜線上は新雪の銀世界で、展望を楽しみながら歩いたことが印象に残っている。稜線上はアップダウンも少なく、距離のわりには意外に簡単に頂上へ到達することが出来た。

今回は偶然の同行となった一人歩きの北海道100名山」sakag氏のリベンジ山行であるため、昨年暮れの偵察で得た情報を基にルートを考える。地形図上のペンケポロカアンベ沢沿いの林道は崩壊しており、沢沿いに進むよりは尾根を辿った方が歩き易そうなので、右岸の.414へ向かう尾根筋に取り付く。sakag氏の「一人歩きの北海道100名山」でこの情報がUPされているためか、前日のものと思われるトレースも同じ尾根に取り付いていた。斜面は降雪が少ないのか、ガリガリの急登でありスキーが横滑りして歩きづらく、帰りの下降が心配になる。スキー\のシュプールの他に、明らかにツボで下ったと思われる形跡が残っている。.414へはトレースを辿りながらも何とか登る。ここから先は傾斜も緩くなり、歩き易くなる。次の小ピークは右側を巻くがエゾシカの縦横無尽な足跡には驚かされる。

この下には一等三角点が埋まっている 下山スタート前のake氏

.618手前で広い林道に飛び出す。前日のものと思われるトレースもこの林道上に続いていて、引き続きそれを利用させてもらう。.618のコル付近からは急登となるが造材路がさらに上へ伸びており、これを利\用すると効率が良い。主稜線上の.987付近まで登ると雪面もクラスト気味になり、シールの利きも悪くなる。視界は利かないが、風が無いのがせめてもの救いである。.987手前から主稜線上のコルを目指し巻き気味に進み、コル手前で主稜線へ上る。 ここから頂上まではわずかであるが、頂上の位置が特定出来ず、GPSで現在地を確認したところ、もう少し先であった。稜線が左にカーブして、少し登ると頂上台地に到着する。広いため樹木の何処かに頂上を記す赤布はないかと探したところ、だれが残したか知らないが潅木に巻かれた赤布を発見、傍には雪面から頭を出している「大切にしよう一等三角点」の棒杭も見つかり、頂上であることを確認する。視界は相変わらず全くないが、頂上を踏めたことの満足感は何時ものことながら大きい。以前来た時には日高をはじめ、多くの山々を見渡すことが出来た。

下りは稜線上のコルから、登ってきた尾根を目掛けて一気に下降する。斜面のトラバースは雪の状態によっては雪崩れる危険性もあり、安易に入ることは出来ない。この日は弱層も数cm程度と、積雪状態もまずまずである。深雪を滑り始めると、ついつい面白そうな方向へ行ってしまうものである。GPSで確認したところ、やはり少し早く下降してしまったようで、登りで使った尾根までルートの修正を行う。

下り.414は通過せず、ペンケポロカアンベ沢側の斜面を少しずつ下降することにするが、沢形を幾つか横断して行くうちに、そのまま下まで下降した方が楽だということになり、地形図上「ペンケポロカアンベ沢」と記載されている「ロ」の地点に無事到着する。ペンケポロカアンベ沢川は積雪も増え、sakag氏が12月に入った時ほどではないにしても、大きな岩もあり、歩きづらい。やはりハッタオマナイ岳へのルートとして.414へ上がる尾根を使うのが、今のところベストと思われる。(2003.2.16)

一人歩きの北海道山紀行・ハッタオマナイ岳のページへ

【参考コースタイム】 福山パーキング発 6:54 → ハッタオマナイ岳登山口(除雪終点) 7:25 → .618手前林道 9:04 →  ハッタオマナイ岳頂上 10:59、〃発 11:15 → .618手前林道 11:58 →  ハッタオマナイ岳登山口(除雪終点) 13:11

メンバーake氏、H.satou氏、kobayashi氏(以上「H山岳会」)、sakag氏、saijyo、nakayama

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