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    五天山(303.2m) ・・・ クフ王のピラミッド ?

     

五天山公園から見上げる五天山はまるでピラミッド

1/25000地形図 札 幌

五天山公園の駐車場に車を置くのが問題ない
この時期は藪斜面でも全然OK
“ピラミッド”の頂上は確かに足がすくむ

 札幌50峰という呼び方の由来は札幌文庫「札幌の山々」で取り上げた50の山々である。その一つにこの五天山が入っていた。私にとっては公園内の採石場跡に過ぎず、我が家の愛犬・サブローの散歩で、真駒内公園駐車場が有料となる土・日にはこの公園の第二展望台まで歩くのが日常的なコースとなっている。第二展望台の横には公園外だから入るなとの旨の立て札が掲げられており、近寄ることすらしていなかった。改めて札幌文庫を眺めてみると、この五天山には今のような姿に変わるまでの歴史があったらしい。シャカの国インドの山を意味する五天山神社からの命名とのこと。民有地となり砕石場となり現在の姿に至ったことなど、何とも可愛そうな運命を辿った山である。私としては公園内に作ったピラミッドのようなモニュメントくらいの印象であった。

 Web上の記録ではこの山の登山道は裏からとあった。ただ、車を止めるには私有地絡みで、何となく面倒な印象があった。安全に止めることが出来る公園の駐車場に車を置いて、地形図の歩道記号があるパークゴルフ場横から入ってみることにした。ところが、この歩道には「私有地であり登山道ではありません」と意地悪く書かれており、地主との余計なトラブルは避けたいので、止めることにした。さて、困ったものと、公園内をうろうろ。チロロ2さんは40ℓザックにスパッツと、本格的な登山スタイル。何とも場違いで格好が悪い・・・

 とりあえず第二展望台へ行って見ることにする。そうか! 藪斜面から登れば良いんだ。結局藪に突入することに。第二展望台からは砕石用の作業道跡が上部へと続いているが、立て札では禁止されている。この時期ともなればダニもマムシも気にすることはない。もっとも、いつもの藪山山行を考えれば、日常的なコース取りではある。下草も枯れており、スパイクを効かせて木々につかまりながら快適に標高を上げる。ほんのひと登りで、いつも見ていたピラミッドの頂点が近づく。気が付くと先ほどの作業道跡もすぐ近くに見えるが、そちらには入らぬよう藪斜面を進む。

主の留守をいつまでも待つ狛犬 三等三角点「西野」が埋まる五天山頂上

 そうこうしているうちにピラミッドの頂点が同じくらいの高さとなり、斜面をトラバースして登山道に出る。少し進んで登るとピラミッドの頂点だった。「これ以上は入るな」とロープが張られているので、頭だけ突っ込んで絶景を眺めることに。いつもの公園が遥か眼下に、人の姿もアリ程度の粒くらいにしか見えない。これは凄い。琴似の高層ビルや三角山、藻岩山など、いつも見ないアングルからその広がりを楽しむことが出来る。今度は手だけ伸ばして、転がさぬよう慎重に金麦を立てて記念の1枚。人工的な崖っぷちだが、なかなかの迫力だった。

 こんなところではゆっくりできないので、三等三角点「西野」が埋まる五天山頂上へと移動する。何やら神社が見え、立派な狛犬まで鎮座しているが、肝心の御神体はもぬけの殻。何とも寂しいもので、二頭の狛犬も守るもののない空しさを感じているようで悲しく見える。ゆっくりしていると下の市街地から犬の鳴き声まで届いてきた。やはりいつもの薮山とは違う市街地の里山である。下りは三角点から藪の突入口を目指して真っ直ぐに下る。途中、入ってはダメな作業道跡に登山者が・・・ だが、よく見てみると作業服姿の手ぶらの若者だった。関係者かどうかは判らないが「足元に気をつけて下って下さい」とのこと。立入り禁止は守っているので、文句はないはず。聞けば、作業道跡には危ないところがあるらしい。不特定多数の人間が利用する公園である以上、ルールを守ることは大事なことだ。チロロ2さんはいつもの犬の散歩コースをあの大げさな格好で下って来たので、同行者と見られるのは格好が悪く、離れて歩くことにした。さあ、午後からはサブローと、もう一度来なければならない。(2016.12.4)

参考コースタイム】五天山公園 P 9:30 五天山頂上 10:30 、〃発 11:05 五天山公園 P 11:30 (登り1時間、下り30分 途中ルート探しの時間も含む)    

メンバーsaijyo、チロロ2

◇◇山行写真◇◇

五天山公園からは見上げるような大迫力で望むことが出来る

不特定多数が入る公園でもあり、目だった立入りはすべきでない  特に子供の前では要注意! (第二展望台にて)

“ピラミッド”頂上からは公園が遥か下に見える

 

頂上グッズを置いて1枚  こんなところでこれをやっつけるのは止めた方が良い

公園内を下るチロロ2さん  40ℓザックは少し大げさだったかも・・・

 

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