<戻る

     知西別岳(2010.6.22)  

…米沢さんからのメール

 
大きな地図で見る

羅臼湖岸の残雪 (奥は大沢雪渓) 

大沢雪渓から知西別岳(中央・前衛峰)

羅臼湖と羅臼岳

伊藤さん御一行に引き続き、知西別岳に登ってきました。
最近、週明けはお天気悪く釧路空港、行きも帰りも雨降りでした。知床国道は霧が濃く、半分諦めムードで知床峠に車を走らせましたが宇登呂からお天気回復してきました。

車を路肩のスペースに停めて羅臼湖に向けて出発しましたが本湖までに5つの沼と沼の間に雪田が在り出口入口が判りにくかったです。気付かず、木道と平行に雪田を一生懸命歩いたりしました。


羅臼湖の木道終点から湖岸の残雪の下を這って潜り抜けたり、水芭蕉の群生地をズブズブ沈み込みながら通過、熊笹とハイ松を漕いで、川を渡ってようやく大沢雪渓に辿り着きました。
大雪渓から左の狭い雪渓に移り、雪渓が途切れたらアイヌネギの新芽をかじりながら少し沢登りしてハイ松に突入しました。

再び傾斜の強い雪渓をキックステップで登りました。
ここからハイ松帯、地獄の始まりで山頂手前のピークの右肩まで激戦を繰り広げました。
雪渓を抜けてから直ぐに右寄りハイ松の枝を渡って稜線の一番低い所を目指しましたが、あと50mで気が変わり、真っ直ぐ登ってピークに上がろうとしましたがハイ松が下向きに密生して行き詰まり、また右寄りに水平に枝渡りをして稜線に出ました。 30分ロスしました。

稜線に上がると目前に雪田と山頂が見えましたが、まともに漕いだら3時間かかりそうな距離、羅臼側からガスが吹き上がって宇登呂側からは背の高い不気味な雲が迫ってきてノーアウト満塁のピンチ、断念しようと伊藤さんに電話しました。 1200コルから雪田に向かって刈り分けが在る筈という事で雪田に向かって5m漕いだら、なんと刈り分けに飛び出して無事登頂に成功しました。ラッキーとしかいいようがありません。

下りは1200mコルまで刈り分けを辿り、沢型を下降しましたが本谷まで雪が無く、ハイ松区間が長かったです。登りのルートを降りるのがベストでした。大沢雪渓→地獄→天国→地獄→山頂、六割天国、四割地獄という感じでした。激戦を征して大満足の山行でした。



 

 

 

※ 以下、写真のみ

 

大沢雪渓から羅臼湖 

羅臼湖木道終点から天頂山

羅臼市街地から羅臼岳 

森林限界付近から羅臼岳 、真ん中のルンゼを降りてきました。スキーなら滑降出来ます。

【行動記録】6/22 

8:10羅臼湖登山口

9:20大沢雪渓

11:30前衛峰の肩

12:20〜12:40知西別岳山頂

15:00羅臼湖

16:00羅臼湖登山口

 羅臼湖畔の水芭蕉

■ 米澤さん、知西別岳登頂、おめでとうございます。北海道に住んでいてもなかなか踏めないピークですね。雪渓もかなり細って、本格的なハイマツ漕ぎもありで大変だったことでしょう。写真を見ているだけではなかなか判りませんが、行動時間、天候の変化、地形の変化と時々刻々と変化する状況の中での単独行はメンタル的にもかなりシビアなものがあったと思います。まさにノーアウト満塁、最後の打者はストレートの直球で三振ゲームセットといったところでしょう。まずは良かったと思います。最後に、涼感満点の写真、ありがとうございました。こんな環境の中で、ぜひとものんびりと過ごしたい今日この頃ですね。(管理人)

<最初へ戻る