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     知床岳撤退(2009.10.6)  …米沢さんからのメール

 
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斜里岳林道 
斜里岳登山口
龍神の滝
知床峠

9月の知床岳、大雨で観音岩止まりの為、10月大雪の紅葉を予定していましたが知床岳に変更しました。札幌千歳から清里温泉まで5時間59分の運転、予想以上にこたえました。

相泊5時出発の予定の為、2時半起きで睡眠不足がたたって思考能力が低下していたのか、判断を誤って大失敗をやらかしてしまいました。この上ない上々のお天気、相泊5時出発、国後の日の出に感激、順調に観音岩を乗り越え、ウナキベツ川を渡り、急斜面をロープを伝って登りましたが、直ぐに鹿道に迷い込んで左手に小さな沼を見て背丈程の熊笹の急斜面に突入、一時間藪漕ぎしたら、鹿道が再び現れて尾根は痩せて岩尾根に変わり、小さなピーク523Pにたどり着きました。
独立標高点だけあって見通しは良く、初めて自分の現在地を知り、愕然としました。目指す崖は遥か遠く、藪を漕いで知床沼まで強行突破しようと次のピークを目指しましたが、標高500mでハイマツが出現して稜線上を進めず、写真を撮ろうと思った次のピークには登れませんでした。

708Pとのコルには小さな沼がありました。
この辺りから密生した背丈を越す竹のような太いバネっ気の強い笹にハイマツが加わり、708Pの登りで殆ど前進不可能になりました。知床沼まであと5〜6時間かかりそうな気配を感じてあえなく撤退しました。下りはなるべく523Pに向かいましたが藪漕ぎが辛く、小尾根を越えて急峻な沢の源流に入り、鹿道を辿って沢から尾根へ沢から尾根へ5〜6回繰り返して漸く海岸にたどり着きました。かなり知床岬寄りに追いやられたみたいで見た事の無い景色でした。後で地形図で確認すると化石浜の様でした。

観音岩までの海岸は険しく、なんと海の中に立ち入らないと通過出来ない箇所が在り、シューズをリュックにくくりつけて通過しました。満潮時や海が荒れている時は危険を伴うので要注意です。電波の届く地点で伊藤さんに情けない報告をしました。穴があったら入りたい気持ちでした。本当に情けないとしかいいようがありません。今回熊対策は万全でしたが、それに気をとられてカバンに地形図を置き忘れて現在地の確認が遅れたのとハイマツ記号を見れば強引に藪を強行突破しようとはしなかったと思います。 ハイマツをすっかり忘れていました。コンパスもホイッスルもトレッキングポールも全部もぎ取られる程の激しい知床の藪漕ぎでした。帰りの羅臼の道の駅でコマイと鮭トバを沢山買い込んで夕暮れの知床峠に上がって羅臼岳に慰めてもらいました。

翌日は青沼まで再挑戦の予定でしたが、知床岬方面雨雲がかかっており、飛行機も気になって斜里岳沢ルートに変更しました。斜里岳登山口は例年程ではありませんが紅葉がきれいでした。特に紅葉がきれいな処です。滝から上は既に冬支度、山頂では霰に降られました。台風の影響で関西空港全便欠航となり、久しぶりに新幹線でビールとお弁当でくつろいで台風と同時に大阪に着きました。

 

 

国後の日の出 観音岩のルート
観音岩 知床峠2

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■ 米沢さん、お疲れさまでした。私もまだ知床岳へは行っていませんが、このあたりの藪は道央周辺とはまた違った感じがしますね。知床岳はネーミングと共に最果感をかきたてるものがあります。このサイトを開いている以上、将来的には必ず登らなければならない山なのです。次回の成功を祈っています。

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