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     羅臼岳・海別岳(2010.3.1〜3)  

…米沢さんからのメール

 
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岩尾別から一瞬姿を現した羅臼岳
同上
ガスの切れ間から現れた山頂から見た海別岳西峰

 また羅臼岳に登ってきました。釧路空港から網走廻りりで伊藤さんにルート旗、カートリッジ、登山計画書を頂き、愛山荘に向かいました。網走でオヒョウのお造り食べたりしてゆっくりし過ぎて知床自然センターを出発する頃には既に日は傾いて、真っ暗闇の中、20.5qポストの先の愛山荘を発見した時はホッとしました。深夜から密度の濃い粉雪が降り出し、朝までに10p積もりました。一日中気温の上がらない、寒い日でした。大阪の20℃に馴れた体に知床の-10℃以下の温度差はキツかったです。今回は寒くて眠れませんでした。

  雪が小降りになるのを待って出発、ルンゼの入り口がうっすら見えるので大丈夫とみて決行しました。
デポ地点の巨岩は背丈程しか露出していないので下山の目標にならなかったです。 シュカブラの発達も無く、アイスバーンの上に軽い新雪が10p、絶好のコンディションで快適に登れました。今回はいつも下降ルートに使用している真ん中のルンゼを登りました。最大斜度は30度位で南西ルンゼの様な緊張感は無く、容易です。管理人さんならスキーで1620m峰手前の終了点まで登れそうです。

  ルンゼ内で雪の斜面は左右に分かれ、左側はインゼルのような地形で南西ルンゼの最大斜度付近に突き当たって、岩とハイマツの尾根を登らなけばなりません。 右側は狭いですが上で広くなっています。 上下二段構成です。偏西風の蛇行の影響か、流氷が沖に出たせいか雲が発生して視界が悪く、風も強烈でした。以前はこの時期、流氷が接岸して穏やかな好天が期待出来た筈なのですが。。

  溶岩ドームのモンスターの基部を辿り、夏道に合流、あっさり山頂に到着しました。 雪はなかなか止まず、小屋で暖まって雪が止んでから下山しました。ゲートに着く頃にはお天気急速に回復して一瞬羅臼岳の山頂が姿を現しました。

  ■ 翌日は念願の海別岳、過去強風、雷、深雪のラッセルで時間切れ、熊笹が立ち上がって通過不能等、相次ぐ失敗続きで苦手意識を持っていました。 東十線の最終民家の先を出発、ビート畑を横切って海別林道に入り、冬は開けっ放しの鹿ゲートを通過、樹林帯はスノーモービルの轍に新雪が10p載って足に優しい雪質で絶好でした。森林限界を超えたP857付近でアイゼンに履き替えてハイマツのコブを避けて雪庇の張り出した沢沿いのアイスバーンを登りました。

 お天気は下り坂、風も強く、飛行機の時間が気になってダメかなと思いましたが、アイスバーンに10p足らずの軽い新雪でハイマツを踏み抜く事も皆無で山頂まで快調でした。西峰から主峰に向かう時の嬉しかったこと!!登頂と同時に天候急変、伊藤さんに電話している間にガスがかかって怖くなり、早々に下山しました。
 

 P857付近のデポ地点の10m手前でアイスバーンにアイゼンの爪を引っ掛けて転倒、1m程沢にずり落ちそうになりました。ピッケルで何とかくい止めました。ヒヤッとしました。これでひとまず安心と思った瞬間でした。油断大敵ですね。管理人さんなら山頂までスキーで大丈夫です。是非ともトライしてみて下さい。

【行動記録】
3/1 16:15知床自然センター→18:00愛山荘 (泊)
3/2 7:15愛山荘→10:30〜10:40羅臼岳→12:50〜14:00愛山荘→15:30知床自然センター
3/3 6:45東十線→10:15〜10:25海別岳→12:45東十線

■ 米沢さん、好きな山は何度登っても満足できるものですね。大好き!Mt.OnneのOtaさんを見ていてそう感じました。また、彼と斜里岳へ何度か訪れてみて、それぞれに違った斜里岳の顔があり、意外な新鮮さが感じられたのも事実でした。違った山をとっかえ引き換え登っても、パーターンが同じであればあまり新鮮さは感じられません。その点、米沢さんの山行はお一人ということもあり、かなり冒険的な要素も含まれていて充実感は抜群だといます。また、ご報告下さい。

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