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   遠音別岳(2011.12/6)

 …米沢さんからのメール

 

2/20】月曜日、-20℃までしばれた斜里を出発、念願の遠音別岳に登ってきました。
ルートが複雑なので心配でしたが今回は伊藤さんのご紹介で網走山岳会のKさんに御同行して頂きました。スキーとスノーシューではまさにウサギとカメ、Kさんに申し訳なかったです。林道入口の鹿避けのゲートは一人分開けてありました。雪上には血痕がありました。


前日に網走山岳会の精鋭隊が入山されているとの情報を得てトレースを辿れば問題なしと気軽さがありました。スキーのトレースを辿って行くと広々とした沢に出ました。トレースは途切れてこれはおかしいと気付いて引き返して送電線のピークに向かいました。送電線が西寄りに曲がった地点から樹林帯に入りました。自然林と思いきや、ある方向から見ると一直線に並んでおり人工林と判明しました。P341付近から新雪がかなり積もって森林限界までラッセルを堪能しました。雪に覆われたトドマツの原生林は見事でした。

650m付近から突然樹林帯は終わり、視界が開けました。堅雪に変わってKさんは滑るように登って行かれました。850m付近から傾斜が強くなり、シュカブラを乗り越えて登りましたが1000mが限界、アイゼンに履き替えてエビのシッポの階段を一歩一歩登りました。傾斜も丁度良く、快適に高度を稼いで山頂に達しました。山頂は雪庇が張り出して羅臼側はよく見えませんでした。足元が柔らかい感じがしましたが雪庇の上に立っていたようです。残念ながら知西別岳や羅臼岳は雲がかかっていました。流氷を眼下に望みながらゆっくり尾根を下りました。徐々に雲がとれて、待望の羅臼岳が遠く姿を現しました。大満足して下山しました。

2/21】火曜日は未明から暴風が吹き荒れて躊躇しましたが、とりあえず藻琴山に向かいました。
最短距離の道を二三本選んで向かいましたがどの道も最終農家より先は除雪されておらず、通行止めだったり地吹雪による吹き溜まりの突破で心が折れてしまいました。結局R334まで戻って芝桜公園から川湯温泉に抜ける峠の登山口から山頂を目指しました。猛烈な風でカメラのバッテリーは瞬時にマヒしました。先行していた二組のパーティーは稜線から引き返されました。耐風姿勢をとりながら風が弱まる時を狙って前進しました。藻琴山も初登頂、満足度100%で帰阪しました。

【行動記録】

2/20 6:15ゲート→12:00標高1000m→13:00〜13:10遠音別岳→17:15ゲート

2/21 10:30展望台入口登山口→11:35藻琴山→12:20展望台入口登山口

400m付近のトド松の原生林
山頂に雲がかかり始めて先を急ぐKさん
山頂付近から樹林帯と流氷
下山開始したら晴れてきた山頂直下
雲が切れて姿を現した羅臼岳
西日を浴びて真っ白に輝く羅臼岳
森林限界から遠音別岳
森林限界から原生林と流氷
日の傾いた原生林
屈斜路湖畔からの藻琴山
全面結氷していた摩周湖

■遠音別岳登頂、おめでとうございます。いろいろ考えてみて、やはりこんな厳冬期でも天候の良し悪しが大きく左右するようですね。写真や書き込みを見る限りでは私の登ったGWよりも快適な感じさえ伝わってきました。晴天下でのラッセルは気持の良いものです。ぜひとも米沢さんもスキー登山の楽しさを一度味わってみて下さい。私は正直なところスキーは苦手ですが、それでも楽しいと感じています。

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