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   伏古山(648.4m) 1/25000地形図 協 和  

           ルート図

 伏古と言えばつい札幌の東区伏古を連想するが、この伏古山は愛別町・共和温泉の裏山である。語源の“フシコ”は札幌の伏古と同じアイヌ語の「古・い・川」から来ていると思われる。協和温泉を訪れる度、この山に登るのなら積雪期と考えていた。だが、今回はひょんなことから別の山の代替案として無雪期にこの山に登ることになった。メンバーはつい最近知り合ったばかりのYUさんとマッシーさん。YUさんはこの世界では珍しい女性の薮山愛好者だが、マッシーさんは初体験。於鬼頭岳を予定していたところ、札幌朝発だったので時間的に余裕がなかったのと、午後からの雨予報で、登る山を少し軽めの伏古山に代えた。マッシーさんにはぜひとも藪山に登頂する楽しさを味わってもらいたかった。

 ルートは頂上が最短で踏める、北側の左股パンケ川沿いの林道からである。薮の場合、北斜面は総じて南側や西側の斜面よりも植生が薄いことが多い。予定していた取付き地点への途中、最終人家から少し進んだところで道路が崩壊していて車はそこまでだった。そこからは、取付き地点まで1kmほど林道を歩かなければならない。

 伏古山がぐんと近づいたため、そこで川を渡って入山することにした。川の周囲は笹薮で、林道からはすぐに薮への突入である。左股パンケ川は長靴でも十分な水量で、川を難なく渡って急斜面に取付く。急斜面はすぐに平らになったが、できれば斜面をそのまま進むよりは沢形の方が薮に邪魔されることが少ないので西側の小沢へ入ることにした。

 コンタ450mの二股まではこの小沢を進み、後はピークを目指して急な斜面の薮漕ぎである。思った通り、北側の斜面なので薮は薄い。最後は傾斜が緩くなって伏古山の頂上に到着。三角点は薮に隠れることもなく、先行したYUさんがすぐに見つけた。伏古山からの眺望は木々に邪魔されていまいちだが、協和温泉付近の稲刈りの終わった耕作地が木々の間から見えた。もっとも、紅葉がしっかり色づいた時期でもあり、そんな木々を見ているだけでも十分ではある。

二等三角点「伏古山」は地面からしっかりと出ていた

頂上風景はこんな感じ

 下山は薮斜面をそのまま、小沢へは降りずに下る。途中、集材路跡で位置を修正しつつ尾根上を下った。マッシーさんが興味を持ってくれたかどうかは微妙だが、どこの山でも登ってみようとなればこんな方法となる。

 下山後、協和温泉に寄ったが、受付の女性との会話で伏古山に登ってきた旨を伝えたところ「伏古山は冬に登る山。今は狩猟の時期でもあり間違ったら撃たれるよ」と注意された。林道の車止めには他に車は止まっていなかったので、狩猟者と遭遇する確立はかなり低い。だが、そもそもは狩猟などで山に鉄砲など持ち込むこと自体が迷惑千万な話である。(2019.11.23)

【コースタイム】 林道車止め P 8:05  林道取付き地点 8:20 伏古山頂上 10:10、〃発 10:25 林道取付き地点 11:30  林道車止め P 11:45   (登り 2時間5分下り 1時間20分)    

メンバーYUさん、マッシーさん、saijyo

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