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      毒矢峰(885.4m)

/25000地形図  「余市岳」

.688への登りは、深雪の急斜面のラッセル
.688からの下りは深雪で楽しい
毒矢峰頂上にて

  近頃では、以前にはほとんど見向きもされなかった山が登山の対象とされるようになってきた。インターネットの普及による情報の広がりが影響しているのかもしれない。登れそうな山をガイドブックで探す時代から、不特定多数がリアルタイムで発信した、生きた情報を自分の力量に合わせて選別する時代に入ってきたといえよう。今後この傾向はますます強まって行くと思われる。余市岳の派生尾根のコブにすぎないこの毒矢峰も、最近ではその名を耳にするようになった。昨シーズン、札幌湖の近くの四ツ峰へ登った時にも、他パーティと出会い驚かされたが、今回も下降中、毒矢峰を目指す単独行の登山者と出会う。札幌近郊では1/25000地形図に表記された山は、今やすべて登山の対象となっているのかもしれない。

登山口は定山渓天狗岳や余市岳への入口となる白井二股である。入山名簿記載所(天狗小屋)前は綺麗に除雪されている。ここに車を置いて、薄らとトレースが残る林道を進む。約30分で白井川右股と左股の分岐である。ここから尾根に取り付くが、雪が深く意外に苦労させられる。.668まではブッシュが多く歩きづらい。.668を過ぎると、標高800m付近で東側へと下る尾根に合流する。この辺りからはブッシュも少なくなり、視界も利くようになる。左手に標高880mの樹木に覆われたコブが見えてくるが、このコブには登らず右側の斜面を巻く。次にピンクテープが木々に結ばれている、一見頂上と勘違いしそうなコブのピークを通過する。視界が悪いときなどは、ここをピークと勘違いしてしまうかもしれない。

唯一の展望は定山渓天狗岳 入山口はスノーモビル・グループの車であふれていた

ここを過ぎてさらに進むと、約10分程で毒矢峰頂上に着く。こちらもピンクテープが数多く結ばれている。地形図をしっかり見ながら進めば間違うことはない。頂上からの展望は樹林に邪魔され、ほとんど利かないが、白井岳方面が少し望まれた。ふと見上げると、樹木の上に野鳥のエサ台のようなものが取り付けられている。三角点が設置されているピークなので、おそらく対空標識の役割を果たすためのものであろう。

 晴天予報にもかかわらず、生憎の小雪が舞う空模様のため、今回は登ってきたルートを引き返すことにする。途中、一時的に視界が開け定山渓天狗岳の見事な姿が眺められる。下降は、ブッシュは多いが深雪の滑りを楽しむことが出来た。

 我々の後から、林道にスノーモビルのグループが入ったようで、駐車した入山名簿記載所前は多数の車で埋まっていた。天狗小屋横にある立看板には「スノーモビル乗り入れ禁止〜石狩森林管理署」とあるのだが…? (2003.1.26)

【参考コースタイム】 白井二股林道入口 7:39 → 尾根取付き 8:10 → 標高688m 9:53 → 毒矢峰頂上 10:22 、〃発 10:34 → 尾根取付き 11:26 → 白井二股林道入口 11:41

メンバーsaijyo、チロロ2

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