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 通称;厚別峰(633m)

 等三角点「小滝沢」(630.2m)・・・中途半端な積雪に悩まされる

1/25000地形図 空沼岳  

林道の途中から札幌の市街をズーム

厚別峰を目指して林道を歩く

 冬型の気圧配置で天気は大荒れ予想だった。Ikkoさんが、どうしても山へ行きたいとのことで、滝野すずらん公園の南側に位置する竹子山の計画となった。竹子山の場合、林道を歩くだけらしく、正直つまらない。そもそも、三角点どころか標高点もない。 そこで、付近に山らしい山はないかと やまびこ山遊会ホームページのめざせ札幌150を調べたら、打って付けのがあった。通称;厚別山と二等三角点「小滝沢」である。高さも600m台そこそこで、コンタから読むところではそれなりに山らしい。

 Ikkoさんとは常盤のチェーン装着場のパーキングで待ち合わせ、現地へ向かう。林道ゲート前だけは除雪されていて、車2台止めれたのは良かった。この山の駐車スペースは11パーティ限定ということで、先客がいた場合、狭い支笏湖線に寄せて止めなければならないだろう。

 林道をツボで歩くには雪が深く、好きではないが私もスノーシューとした。プラブーツを忘れてきてしまったので、この日は履いてきた長靴で登ることにしたが、当然インナーも忘れてきてしまったので、もったいないがホッカイロを両足の靴底に2個ずつ張り付けた。暖かくはないが冷たくもないので、それなりに効果はあるようだ。しかも私の長靴は安全靴で、鉄芯が入っているのでスノーシューがしっかり取り付けられるのが良い。

二等三角点「小滝沢」に到着

厚別峰の頂上はどこにでもありそうな感じだった

 厚別峰のピークが一番近づいた地点から、急な沢形に取付いた。付近からは遠く札幌中心部のビル群や、我が藻岩山も見えた。キックステップで蹴り込むほどの積雪はなく、フラットに置けばずるずる滑り落ち、これだからスノーシューは倍疲れる。木々に掴まりながらも騙しだまし急斜面を登った。一段と急になったと思ったら集材路跡が出てきた。直登は止めにして、集材路跡をたどり、尾根筋から頂上に出た。頂上は樹林帯の中で、眺望は良くはない。三角点があって山名があれば眺望がなくても立派に山と感じてきたが、そんな山の多くはここと同じような雰囲気で、単なる私の気持のもちようなのかもしれない。ともあれ“厚別峰”登頂である。

◆◆◆

 次は三等三角点ピークの「小滝沢」である。稜線伝いにトレースすれば良いだけで簡単だと思っていたが、実際のところこの時期は大変だった。ネマガリダケが中途半端に沈んでいて、まともに突入した場合、藪漕ぎとラッセルのリスクが共存する状況である。Ikkoさんは野生動物の習性を熟知していて、あくまでシカの足跡を追った。藪山のセオリーでは稜線上だが、この場合シカの方が状況を熟知しているので、足跡を追うのが正解だった。美味しそうに見える稜線上をスルーし、暗い雰囲気の針葉樹林帯の中に続くシカの足跡をトレース、意外に早く小滝沢への登りとなった。

 小滝沢の頂上は厚別峰よりは眺望があり、これで今日は終わりという安堵感もあって十分に満足できた。先日の山田峰についで、ここでもIkkoさんは二等三角点「小滝沢」を掘り出した。「小滝沢」からの下りは急斜面で、一気に下山と思っていたが、予定のルートから右にずれてしまい、尾根の乗り越しとなった。藪とラッセル、正直言ってこれは辛い。何とかこれ乗り越し、これで終了かと思ったが、飛び出した作業道跡が最悪だった。腰まで埋まりながらも立ちふさがる薮また薮。こんな場合、スキーが良いのか、スノーシューが良いのかよく分からない。薮が雪に埋まりきらない中途半端な状況では、少なくてもスノーシューの方が抵抗が少なくて済むのかもしれない。結果的に、わずか200〜300mくらいのものだったが、薮の無い作業道に飛び出したときには正直ホッとした。(2018.12.29)

【コースタイム】林道入口  厚別峰 (2時間 18分)  厚別峰  三等三角点「小滝沢(1時間 25分)  三等三角点「小滝沢」→ 林道入口 (1時間 24分)   山行合計時間  5時間7分

メンバー】Ikkoさん、saijyo

 

帰りの作業道から見た珍しいアングルの焼山(手前)、神威岳(中)、烏帽子岳(奥)

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