<戻る

       雨霧山(509.4m)

夕張へ向う道道から望む雨霧山

/25000地形図  「雨霧山」

雨霧山は正面の茂みの中 雨霧山頂上は藪の中である
林道に入ってすぐのところに車を置く
林道途中から見える4〜5mの滝

雨霧橋という名の橋が国道274号(樹海ロード)に掛かっている。夕張川に掛かる橋であり、付近の地形的なものなのか、川は何時も濁っていて水量も多い。日高方面の山へ向う時、最初に水量が見られる川であるが、ここで見る限りでは “雨霧”の名と相俟って不安にさせられることが多かった。雨霧山は由仁町と夕張市にまたがる、山域の広い山である。標高が509mと低いことや林道が頂上直下を通過していることなど、登山の対象としての面白味には欠けるが、付近の最高地点でもあり、夕張山地や石狩平野の展望を期待して訪ねてみることにする。

地形図上、南清水沢三丁目から伸びる林道へ入る。RV車であれば難なく頂上直下まで運んでくれるであろうが、我々は林道基点から歩くことにする。初秋の風は心地好く、色づき始めた木々の葉を楽しみながら林道を進んで行く。進み始めて約30分で左手を流れる熊の沢川に4〜5mの滝が現れる。林道がなければ当然越えるべき滝である。水量の割には勢いのある滝で、左岸の水際をシャワークライミングで抜けることになりそうだ。付近には小振りではあるが、ヒグマのものと思われる糞も見られる。

丁未風致公園から見る1415m峰

林道は急カーブを繰り返しながら、徐々に標高を上げて行く。途中、角の鋭い石ころが崩れ落ちて散らばっているところもあり、普通車では少々嫌らしいかもしれない。展望の開けたところからは夕張岳や芦別岳が見える。コンタ450m付近は峠となっていて由仁側からの林道と合流する。峠からは、黄色く色づいた石狩平野の広がりや札幌や支笏湖周辺の山々を遠く望むことができる。

 目指す雨霧山が前方に小さな丘となって現れる。林道は稜線を横断するように伸びているため、頂上へは東側の緩い笹薮斜面から入る。距離は短いが笹薮にツルが巻き付き、なかなか進みづらい。しかし、林道からわずかに10分と全くの一登りで、笹薮の中に二等三角点を見つける。低山・藪山のいつもながらの光景で、樹木に被われた頂上からの展望はほとんど利かないが、木々の間からは石狩平野の広がりが見える頂上よりは林道からの展望の方が良いようである。林道を引き返す途中で由仁側から登ってきたと思われる一台のRV車が我々を追い越して行く。この林道は通り抜けができるため、オフロード愛好家がRV車やバイクで雨霧山越えを楽しむこともあるとのことである。

帰路、夕張市の北側にある丁未風致公園へ寄ってみる。設備の整った立派な公園であり、雨霧山よりも100mほど標高が高い。雨霧山からは見えなかった1415m峰の鋭角的な山容や北日高の山々も望むことができた。標高も展望もこちらに分がありそうであった。(2004.9.23)

【参考コースタイム】 南清水沢三丁目・林道入口付近 8:45 → 頂上直下・林道 10:20 → 雨霧山頂上 10:30、〃発 11:10 → 頂上直下・林道 11:15 → 南清水沢三丁目・林道入口付近 12:20

メンバーsaijyo、チロロ2

<最初へ戻る