<戻る

        1457m峰「シューパロ岳」(1457m)

1019m峰「惣芦別岳」からシューパロ岳を望む

/25000地形図  「幾春別岳、芦別岳」

林道からシューパロ岳を望む。一番左側が最も高い

地図に表記されている林道終点付近まで、車で乗り入れる
この沢唯一の10〜12mのスラブ状の滝(標高900m付近)

  1457m峰は岳人の間では「シューパロ岳」という通称で呼ばれている。夕張川上流、シューパロ川の水源の山であり、芦別岳の西側に位置するため奥深く、芦別川沿いの「奥芦別林道」を約17Kmも入らなければならない。頂上部は大きく3つに分かれており、林道からは南端のピークが一番高く見えるが、地形図に表記されている北側の1457m標高点が最も高い。

1415m峰へ向かう天狗沢林道同様、いつ崩れるとも知れない林道を進む。今回は幸運にも、地形図に記載されている林道の終点まで、車を乗り入れることが出来た。ここの二股から入渓する。しばらくは平凡な水量の少ない沢を進む。奥深さがそう思わせるのか、沢のカーブの向こう側についついヒグマの姿を想像してしまい、ホイスルを必要以上に吹いてしまう。

高度計が900mを越えた頃、最初の滝が現れる。10m12mのスラブ状だが、よく見ると水流の中にしっかりとした手がかりがあり、シャワークライミングで乗り切る。水量の多い時にはおそらく、ここで行き詰まることになるだろう。滝の落口には残置シュリンゲがあり、どこかのパーティが同じルートから登頂したと思われる。

ここからは滝らしい滝も無く、順調に標高を稼いで行くと、標高1000m付近で水は枯れる。程なく二股が現れるが、右股を進む。すぐに現れる次の二股は一見本流と思われる右股を進まず、左股へ入る。(ここでの判断は難しく、私を含めてほとんどの登山者は右股を選ぶと思う。)

1457m峰「シューパロ岳」頂上にて 夕張マッターホルン頂上はガスがかかって見えない

左股へ入るとすぐに約10mの岩盤にぶち当たる。ここまでか?と思ったが、リーダーは左岸からここを高巻く。この岩盤を越えると沢形が再び現れ、上へ上へと続いて行く。標高1200mを越えると、浮石が目立ちはじめ、後続への落石の配慮が必要となる。結局この沢形は頂上直下(頂上から10mくらい)まで続いており、正にピンポイントで頂上まで7〜8m横の稜線へ飛び出す。

ここから頂上までは、無造作に這松が切り払われており心無い登山者にがっかりさせられる。なぜここだけ切らなければならないのか、私にはとても理解できない。1457mのようなマイナーな山を愛する登山者であるならば、うるさい薮もまた、その山の姿と思い、もう少し自然への配慮があっても良いと思う。

頂上からの展望は芦別岳、夕張マッターホルンをはじめ、夕張山地の主だった山々を手にとるように望むことが出来た。(2002.9.1)  

【参考コースタイム】 林道終点 5:50 → 900m大滝 7:15 → 標高1200m付近 9:00 → 1457m峰「シューパロ岳」頂上 9:50 、〃発 10:30 →  900m大滝 11:45 → 林道終点 13:10

メンバー】L.Hachya氏、SL.saijyo、M.Hachyaさん、チロロ2

<最初へ戻る